最期が「諫死(かんし)」とだけ記される、郷土の偉人、13代須坂藩主堀直虎公(1836~68)の江戸城中での切腹は、誰に、何をいさめたのか―。誇り高く武士の道を貫いた若き大名の鮮烈な生涯と、知られざる幕末秘史を描く長編歴史小説だ。
公は堀直格(なおただ)11代須坂藩主の子として天保7年8月16日、江戸藩邸で生まれた。文久元(1861)年、兄堀直武12代藩主の隠居に伴い、満25歳で藩主に就いた。
徳川幕府が最も困難な幕末の激変期に若年寄兼外国惣奉行(そうぶぎょう)の重職に任じられる。「恐れながら、申し上げます」。朝廷への恭順か抗戦かで揺れる江戸城中で何があったのか…。
地元書店では出足好調という。
販売は生涯学習スポーツ課(東庁舎1階)や同スポーツ振興係(創造の家)、中央公民館、市立博物館、市立図書館、市蔵のまち観光交流センター、田中本家博物館、平安堂須坂店、西沢書店、全国の書店で。定価1,575円(税込み)。
初版は5,000部。市は3,000部を購入し、1,500部は市内小中高校へ無償配布する。1,500部は市民などへ販売する。市購入分を除く2,000部は全国販売。
市と市教委は来月5日午後2時~4時半、中央公民館ホールに著者江宮さんを招いて記念講演会「最後の将軍慶喜を叱った大名 堀直虎(仮題)」を予定している。参加無料。
市は奥田神社から記念事業開催費用として受ける寄付金(平成20年度から毎年度)を財源に今後、実行委員会を立ち上げ、29年度には公の没後150周年記念事業を計画する。