交通関係団体が高校に出向いて行うこの事業は平成22年度から実施。同校では3クラスごとに▽交通安全ビデオの鑑賞▽自転車の正しい乗り方▽危険な自転車の運転―の各コーナーを順番に学んだ。
このうち、危険な自転車の運転コーナーでは、北信自動車学校職員が、自転車の進行方向にある車両のドアが開くかもしれないと危険予測をすること、大型トラックの内輪差による巻き込まれに注意することなどを実演を交えて指導、正しい乗り方コーナーでは県交通安全教育支援センター職員の指導で建物が交差点の角にある場合の自転車の見え方などを確認した。
全員が参加したまとめの時間では、須坂警察署の坂下郁夫交通課長から自転車の安全利用五則(自転車は車道が原則、歩道は例外。車道は左側を通行。歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行。安全ルールを守る―など)の徹底が呼び掛けられ、生徒代表の山岸優雅君が「自転車は高校生にとって重要な交通手段なので、この教室で学んだことを忘れずに、安全運転に努め、事故を起こさないことを誓います」と決意表明した。
同様の教室は須坂東高、下高井農林高でも開いた。
なお、須坂署交通課によれば、9日(130日)現在、管内の自転車事故はいずれも須坂市で5件(前年同日比3件減)発生している。全件とも自動車との衝突で、このうち3件は高校生(新学期に入って2件)、2件は70代が運転していた。
5月は、昭和56年5月に自転車基本法が制定されたことを記念して「自転車月間」に定められており、須坂署や須高交通安全協会では「自転車も車両。重大事故を起こせば自動車事故並みの責任が生じます。点検整備を怠らず、交通ルールを守って安全に利用して」と呼び掛けている。