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【元ゼロ戦操縦士の記録映画】「原田要さんの思い伝わった」須坂の宮尾さん監督(2017.09.23)

 須坂市高畑町のフリーディレクター宮尾哲雄さん(67)が監督したドキュメンタリー映画「原田要 平和への祈り」の上映が15日、長野市の長野相生座・ロキシーで終了した。

 昨年5月に99歳で亡くなった元ゼロ戦操縦士・原田要さんの戦争体験や生涯を描いた作品は大きな反響を呼び、当初は2週間の予定だった上映期間を2度延長し、約1カ月半で延べ3,003人が鑑賞した。宮尾さんは「数少なくなっている戦地経験者の話す事実の重みや、原田さんの『二度と戦争をしてはいけない』という思いが伝わったのだと思う」と振り返った。
 原田さんは長野市浅川生まれで、太平洋戦争中、ゼロ戦操縦士として真珠湾攻撃やミッドウェー海戦などに参加した。戦後、幼稚園を経営して、子どもたちに命の大切さを伝えた。晩年は各地の講演会で戦争の悲惨さを語り続けた。映画は原田さんのインタビューを中心に関係者の証言、関連映像、資料などを交えながら、戦争の実態などを描いている。
 15日の最終上映は約100席が満席になり、入場できなかった人もいた。最終日に鑑賞した千曲市の坂田紀雄さん(68)は「原田さんの言葉には説得力があり、自分の意思とは関係なく、殺し合いをせざるを得なくなる戦争の恐ろしさを感じた」と話していた。
 予想以上の反響に宮尾さんは「戦中、戦後の大きな時代の流れの中で、懸命に真摯(しんし)に生きた原田さんの生き方に多くの人が感銘を受けたのだと思う」。若い世代の来館も多かったといい「単なる戦争や兵士を扱った映画ではなく、戦争に巻き込まれた一般の人々の暮らしの様子や、女性視点の話などもあり、過去の出来事としてではなく、自分たちに関わりのある問題として見てくれたのでは」と話す。
 宮尾さんはテレビ局勤務時、数多くの戦争関連番組や企画に携わったが、戦地体験を語ってくれる元兵士は少なかった。「自分のしたことやされたことなど、つらい経験を思い出したくないという思いがあったと思う」という。
 一方で、最近になって、少しずつ口を開いてくれる人が増えてきたと感じる。「話さないと戦争の真実が消えてしまうという思いがあるのでは」と推測する。
 そんな中で原田さんに出会った。戦後70年が過ぎ、体験者が減っている中で、「今後、戦争の実相、証言を体験者の生の声で記録するのは難しくなる。原田さんの実体験を映像記録として残したい」との思いで取材した。
 「話したくないこともあったと思うが、反省も含めて、戦争の真実や悲惨さを後世に伝えたいという一心で、自身の経験を誠実に話してくれた」という。
 「結果的に映画になり、多くの人に見てもらい、共感してもらえた。一人一人が戦争や平和を考えるきっかけになったと思う」と話した。
 同作品を企画・制作した「戦争体験を継承する会」(林謙一郎会長、長野市)では、今後、DVD化して、県内の全小中高校に寄贈する考え。
 長野相生座・ロキシーでは、同作品をより多くの人に見てもらいたいと、12月2日から2週間、アンコール上映する予定。

 

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