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学校や企業でものづくりを学習~須坂創成高校創造工学科3年生(2018.01.01)

 須坂創成高校創造工学科の3年生37人は本年度、3年間の集大成となる課題研究に取り組んできた。

 2015年4月に開校した同校の新設学科の1期生として周囲から大きな注目と期待を集めながら、学校はもちろん、企業での実習に励むなど地域と共に学びを深めてきた。1年時にものづくりの基礎を学習し、2年時からは精密機械(16人)、メカトロニクス(21人)の2コースに分かれ、より専門的な学習を展開。3年時の課題研究は、生徒と教師が話し合って内容を決め、これまで培ってきた技能や技術を生かしながら、植物工場の基礎や電気自動車、電動義手、シート巻き取り機など7分野10グループで進めてきた。本紙元旦号では2グループの取り組みを取材した。今後の地域産業を担う生徒たちの成果を紹介する。
■精密機械
 精密機械コースの6人は、電気自動車を作った。全長約1.9m、幅約75cm、高さ約50cmの1人乗り用の三輪自動車だ。見本の車両などを参考に設計から手掛け、構造を学びながら製作を進めた。
 高速切断機や旋盤(切削する機械)、ボール盤(穴を開ける機械)を使って車体のフレームやステアリング(ハンドルなど)を作り、各パーツを溶接。電力計を設置するパネルやモーターの制御装置パネルも作った。タイヤやブレーキ、チェーンなどは自転車用を使い、多目的用モーターと、12ボルト用のバッテリー2個を積載した。
 續(つづき)拓真さん(須坂市米持町)と鈴木啓太さん(中野市)の2人は、ともに自動車が好きでこの研究を選んだ。やりがいを感じながら製作に取り組めたという。
 切削加工を担当した續さんは、ハンドルを取り付けるために必要なベアリング(軸受け)を固定させるための部品の製作で「少し寸法が狂ってしまい入らなかった。加工はたった1mmの誤差でも大きな誤差になってしまう」と痛感。一方で「より機械加工の楽しさを感じた」とし、今後は「須坂が世界で有名になるような加工技術を身に付けたい」と抱負を語った。
 溶接を担当した鈴木さんは、「溶接箇所が多く精度も求められるので難しかったけど、企業実習で学んだ技術を生かせた。みんなで協力し合う大切さも学べた」と振り返る。「僕たちが作った車は売っている車に比べたら簡単なもの。それでも作るのは大変だった」と、プロのものづくり技術の高さを肌で感じたようだ。
 2人とも「後輩たちも電気自動車を引き継いでくれたらうれしい。より良いものを作ってもらいたい」と話している。
■メカトロニクス
 メカトロニクスコースの3人は、植物工場の基礎を研究し、水耕栽培用の装置を製作。同校の特色でもある学科の枠を超えた連携で、農業科の3年生も1人加わり、実際にコマツナとリーフレタスを栽培した。
 製作したのは、コンピュータープログラムによる制御技術を使って、水耕栽培の植物工場に必要な光や温度・湿度、水、風、肥料などをコントロールする装置。
 創造工学科の望月也雅さん(高山村天神原)は、1年生の時にシーケンス制御(決められた順序での制御)を学び「自分の作ったものが思い通りに動くと嬉しい」と制御に興味を持った。課題研究で植物工場を選んだのは「室内で植物が育つことに面白みを感じた」からだ。
 研究では「配線をつなぐ場所が1本でも違ったり、プログラムも間違えれば動かない」と難しさを実感。そんな苦労があった分、自分たちが作った装置で野菜が育ったときの喜びはひとしおだった。後輩たちには「もっと使いやすいように進化させてほしい」と期待している。
 農業科の長屋大生さん(須坂市高橋町)は、野菜の生育状況をチェックしながら、最適な環境になるようアドバイスした。「畑の環境とはまったく違う。改善点を探すのが大変だった」。特にリーフレタスがうまく育てられず、いまだに原因が分からない部分もあるという。それでも「効率良く栽培できれば1年間に何回も収穫できる」と、新たな農業に対する可能性も感じた。
 また、学科連携で普段とは違う分野にも触れ「農業にも興味を持てたのが一番大きい」(望月さん)「小さい装置だけですべてを制御できるのは魅力的」(長屋さん)。新たな世界が広がった。

 

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