エントランスには、創立当時から親しまれた旧園舎の三角屋根の時計台を描いた道原(どうばら)聡さん(イタリア・フィレンツェ在住の画家)のファンタジックな絵画が飾られた。
三角屋根の時計台は同園(1971年4月開園)の園歌に「三角おやねの時計台」と歌われるほど象徴的な存在だった。道原さんは昨年夏、解体前の園舎を描くため同園を訪問。完成した絵には園児が好きだったリスのベンチと通称〝まんまるお山〟も登場する。
垂澤園長は「先人が抱いた保育への思いと三角屋根から導かれ、新たに三角形の形状を持つ平屋建の園舎が完成した。取り壊された旧園舎も絵の中で生き続け、語り継いでいくことができる。今は毎日エントランスで園児たちを見守ってくれています」と話す。
また、園庭は園舎の周囲を有効活用。遊具スペースとボール遊びなどができる広い空間、砂場がある未満児専用のコンパクトなエリアに整備した。築山の他、園舎の屋上につながる外階段も完成。園内中央の遊戯ホールと開放的な保育ゾーンが融合し、新園コンセプトの“まるごと遊び空間”になった。
竣工式では園章にデザインされているサクラの植樹も行われた。