須坂新聞



●「がんばれ飲食店」~須坂商議所緊急アンケートに8割以上が「厳しい」

 新型コロナウイルスは、11月23日に県内で過去最多の感染者を記録するなど、「第8波」が猛威をふるっている。

 須高地区を含む長野保健所管内も歯止めがかからない中、忘年会のシーズンを迎えた飲食店は感染対策をより万全にする一方、生き残りをかけて新たな取り組みを模索、実行している。「がんばれ!飲食店」みんなで応援を!
 数カ月前の感染状況から、多くの人が「今年の忘年会は大丈夫だろう」と期待していた矢先の再拡大。
 須坂市内の飲食店主は「予約を受け付けるこの時期での流行はタイミングが最悪。『これから書き入れ時、がんばるぞ』という出鼻をくじかれた。行動制限がないとはいえ、お客さんにしてみれば実行するか自粛するか悩むところだが、店からすれば今まで以上にコロナ対策をしているので、少人数でもいいから利用してほしい」と懇願する。
 須坂市内の飲食店を応援しようと、須坂市と須坂商工会議所が連名により昨年11月15日付で発信した「須坂 会食しましょう宣言」から丸1年。感染対策を講じた店舗には「推進の店ステッカー」が貼られ、市民が安心して利用できるようにしている。
 事務局の須坂商工会議所では、「この宣言をさらに認知・推進させて、第8波を乗り越えてもらおう」と、11月中下旬、飲食店の現状を把握するための緊急アンケート調査を実施した。
 「第8波に見舞われた現在は昨年・一昨年と比べてどうか」という問いをネット・電話・訪問で約40店舗に聞いたところ、8割以上が「非常に厳しい」または「厳しい」と回答した。
 また、要望することとして▽原材料費も高騰、今が一番苦しい。補助金・助成金を検討してほしい▽感染者は長野保健所ではなく、須坂市の人数がわかるようにしてほしい▽コロナが長期化し、宴会をしないムードが常態化している。単にお金の支援だけではなく、飲食店が活性化できる施策を考えてほしい―などが寄せられた。
 須坂商工会議所も加盟する県商工会議所連合会は11月22日、県、県議会、市長会、町村会、県医師会など約20団体と共に社会経済活動を維持しながら医療のひっ迫を防ごうと、「新型コロナ第8波克服県民共同宣言」を発表、県民に広く協力を呼び掛けた。
 一方、飲食店側も、アンケートに応じた店舗の声や会議所職員の情報から、新たな販路開拓、商品の開発、感染防止グッズの導入、注文・精算時のITシステム導入による効率化、勤務体制の見直しなどさまざまな対策に着手している。
 前出の店主は「いま手をこまねいていては道は開けない。どの店もそうだと思うが、できることは全てやっている。自分の店ではオリジナルの間仕切りを設置するなど感染対策をさらに強化した。ピンチはチャンスととらえ、前を向いていきたい」と話している。
 共同宣言やアンケート結果を受け、須坂商工会議所は「大半の飲食店が厳しい状況にある。市民の皆さんには『会食しましょう宣言推進の店』を利用していただき、マスク会食などに協力していだだければありがたい。コロナの影響は全業種に及んでいる。今後も社会経済活動が維持できるよう、第7波までの経験を生かして地域一丸でこの苦境を乗り越えていきたい。市民の皆さんの一層のご協力をお願いいたします」と呼び掛けている。

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