2匹とも袋の中に1匹ずつ子どもがいる。神戸市立王子動物園から無償で提供を受けた。
飼育担当の松本妃華(ひめか)さん(23)によると、おりひめは体長90cmほど(推定)で、ぱっちりした目や、背中から尻にかけて茶色い体が特徴。「マイペースで度胸がありそう」と言う。
おとひめは、おりひめよりもやや小さい体長85cmほど(推定)で、背中から尻にかけて灰色がかっている。「少し怖がりだけど好奇心旺盛」な性格のようだ。
袋の中にいる子どもは王子動物園にいたときに出産。早ければ8月下旬~9月上旬ごろに、おりひめの子どもが先に袋から顔を出しそうという。今後、来園者から愛称を募る企画も予定している。
同園では2016年7月に名誉園長「ハッチ」の孫でオスの「ヨナ」(当時2歳)が、ことし5月にメスの「もずく」(当時3歳)が獣舎内で頭を強打したとみられ急死する事故が相次ぎ、もずくの死後さらに獣舎の安全対策の強化を図ってきた。
獣舎内のコンクリートやフェンスの出っ張り部分などほぼ全面に緩衝材を設置。万が一衝突しても衝撃を和らげられるよう、緩衝材の厚さにも気を配り、可能な限り対策を施したという。
松本さんによると、もずくが死んでからハッチの孫でオスの「イッチ」(8歳)の元気がないように見えたが「2匹がやって来て表情がよくなり元気が戻った」とひと安心。
「袋の中には赤ちゃんもいるのでにぎやかになる。いずれはイッチの子も産んでほしい。(安全管理の徹底による)信頼回復に努めながら動物園を盛り上げていきたい」と話している。