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200年前の木材、さらに200年使える/須坂市南原町の興国寺(2006.11.10)

 興国寺(須坂市南原、水野孝道住職)の庫裏大改修事業で、再使用する柱や梁(はり)など構造用材の強度を確かめる試験が、幸高の岩崎木材で行われた。名古屋大学の佐々木康寿助教授ら4人の研究者が1本ずつ試験し、データ解析を行った。7月末の庫裏解体では棟りょう・亀原和太四郎嘉重の作と判明した。環境に優しく、今では手に入らない立派な赤松材が200年の時を超えて受け継がれる。

 実大強度試験は、設計監理の中村建築研究所(長野市、高橋賢二所長)と佐々木助教授らが解体前に応力波測定(木材内を伝わる速さを調べる)で古材の強度を分析した、その裏付けとなる試験。工場に持ち込まず、現場にある物で装置を組み立てて行うことができるよう取り組む。施工の大林組と木工事を担当する寺島工務店(長野市)が協力した。
 柱は17cm角、長さ5.5m。梁は直径50cmを超え、長さ8.5m。200年前、近くで伐採された材と推定される。油圧式ジャッキで上から力を加え、沈み込む量を測り、水分含有率も調べた。
 佐々木助教授は「古材は引っ張る力が2割ほど落ちるが、圧縮力や曲げる力は新材と変わらないか、強い。構造材は曲げが重要で、年数の経過は問題ないと考える。木材は重量の半分が炭素といわれ、長く使う方が環境にいい。200年前の材料をさらに200年使うことで環境保全につながる」と話す。
 庫裏は文政年間(1818~30、江戸時代)の建物といわれるが、江戸時代に活躍した高井の名工・亀原嘉重(1744~1818、初代和太四郎、同寺檀家)が手がけたことを示す墨書が発見され、文政以前の建立と推定され、200年は過ぎていると思われる。
 名工の建築について大林組現場事務所の大門(だいもん)俊文所長は「曲がった木や反りのある木を生かし、うまく使っていい仕事をしている。自ら図面を引き、伐採前から立木をどこに使うか考え、寸法を取り、加工の指示を出す。目利きして自ら探し出した木は、虫が入らない真冬に切り出し、乾燥させる。昔はごく当たり前の棟りょうの仕事で、今以上に段取り上手だったと思う」と話す。

 

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