須坂市を拠点にV2の2季目(Vリーグ4季目)を戦う長野GaRons(ガロンズ)は大同特殊鋼レッドスターに1―3で敗れたが、兵庫デルフィーノにフルセットの末3―2で競り勝ち、今季2度目のホームゲームで今季ホーム初勝利を挙げた。通算成績は2勝10敗。順位は最下位のままだが、リーグ後半戦に向けていい流れをつくった。
次戦は25、26日に埼玉県で埼玉アザレア、つくばユナイテッドと対戦する。
1日目の大同特殊鋼は接戦に持ち込んだ第1セットを32―30で先取したが、第2、第3セットは中盤や終盤に連続得点を許し、連取された。後がない第4セットは鰐川選手のサーブポイントや石坂選手のブロックなどで序盤を優位に進めたが、終盤の小刻みな連続失点が響いた。鰐川選手の速攻やブロックなどで最後まで食らい付く粘りを見せたが敗れた。
2日目の兵庫は第1セットの序盤から連続得点でリードすると、9―4から清水選手のブロック、渡部選手のサーブポイント、石坂選手の速攻など6連続得点で引き離し、25―15の大差で先取した。しかし、第2セットは中盤や終盤に相手のブロックにつかまり連続得点を与えて落とすと、第3セットは両チームとも小刻みに得点を重ね一進一退の攻防を繰り広げたが、21―20からレシーブの乱れやコンビネーションミスなどで4連続失点し連取された。
後がない第4セットも相手の好調なブロックなどで9連続失点し一時は2―11と大量リードを許したが、ここから酒井選手が奮起。強打やブロックで3連続得点すると流れが一変し、9連続得点で同点に追い付いた。流れを引き寄せ19―14と逆に5点のリードを奪うと、相手の反撃を2点に抑え25―16でセットを奪い返した。
最終セットは4―5から相手のミスなどもあり4連続得点でリードを奪うと、鰐川選手のサーブポイントや浅田選手の強打、石坂選手の速攻などで得点を重ね押し切った。
前回は相手のホームで1―3で敗れた兵庫から白星を挙げ、篠崎寛監督(50、南小河原町出身、長野市)は「相手はブロックがよく、1戦目はやられたが、ホーム(の声援)は強いと感じた。敗戦ぎりぎりの展開から勝てたことは奇跡に近いが、ああいう状態から勝てたことは大きな成果」とうなずいた。
第4セットの大逆転の切っ掛けをつくった酒井駿選手(22、長野市)は「連続失点をしていて守りに入っていたので、考え方を変え1点を取りにいこうと気持ちを切り替えたのがよかった」と振り返り、前回のホームゲームは2戦とも0―3のストレートで敗れたことから、「前回のホーム戦はふがいない思いをしたが、勝利を挙げて払拭できた」
坂口舜主将(24、岐阜県出身、塩川町)は「必ず勝利したいと臨んだので、勝ててほっとしている。サーブとブロックの連係がよく、サーブで崩してブロックで仕留める思い通りの展開ができた」と笑顔を見せた。