今年度はコロナ禍により全国大会と長野県大会が中止となり、その地区大会である須高大会も中止を余儀なくされた。
須高地区は毎年の大会に全13小学校が参加するなど、県内では最も活発に交通安全子供自転車に取り組んでいる地区で、昨年度須高大会と県大会で優勝した高山小は全国大会で2年連続3位に入賞する大活躍を見せた。
大会を主管する須高交通安全協会では、今年開催していれば53回目となる伝統を継続させると共に、多くの小学生、特に卒業する6年生の心情を思い、代替大会の開催について検討。須坂警察署、須高3市町村と各教育委員会、各小学校などの協力を得て、開催にこぎつけた。
また、選手からも大会を開いてほしいという声が寄せられ、大人たちの心を突き動かした。
大会はコロナ対策を徹底した上で個人の記録会として実技テストのみを行い、団体表彰と学科テストは実施しないこととした。
実技テストは350点満点の安全走行テスト(発進、交差点の右・左折、踏切や横断歩道の通過、停止など)と250点満点の技能走行テスト(遅乗り、ジグザグ、8の字、デコボコ道、2枚の板乗りなど)の計600点満点で競った。
その結果、高山小の佐藤友利君、飛田結菜さん、黒岩りんさんが満点を獲得、技能走行タイムが最も速かった佐藤君が優勝した。2位飛田さんとはわずか1秒の差だった。
佐藤君は「最後の大会でいい結果が残せてよかった。全国大会を目指していたのに大会がないと聞いて悲しかったけど、記録会をやることになって本当にうれしかった。緊張したけど、みんなが励ましてくれたのでがんばった」と喜んでいた。
主催者側ではコロナ対策として来場者にマスク着用や名簿記入をしてもらい、検温や消毒など徹底を図った。
須高交通安全協会の丸山俊春会長は「無事開催できて本当によかった。記録会とはいえ選手にとっては今年度最初で最後の大会。例年の大会のような緊張感があった。保護者の方々も大勢来ていただき、選手や家族はいい思い出ができたのではないかと思う。私たち主催する側もやってよかったという達成感がある。開催にあたって尽力していただいた皆さんに感謝したい」と話している。
体育館2階で見守っていた保護者や学校関係者からも「子どもたちは一生懸命練習してきたので、発表する場を作っていただき、本当にありがたい」という感謝の言葉が多く聞かれた。
なお、記録会の上位の成績(表彰は5位まで)は次のとおり。
1位/佐藤友利=高山6
2位/飛田結菜=高山5
3位/黒岩りん=高山6
4位/藤澤昊平=高山6
5位/中島淳平=栗ガ丘6
6位/戸田悠里=高山5
7位/藤澤篤輝=高山4
8位/鎌倉萌衣=高山4