
桜井氏は当選後、小布施町商工会館で開いた報告会で「本日町内を回り、皆さんからさまざまな期待や不安の声を聞き、責任の重さを痛感した。課題は多いと思うが、苦しみながらではなく、楽しみながら苦労したい。若い人から年配の人まで、力を引き出し、つなぎながら、まちづくりを進めていく」と意気込みを語った。
町長選が無投票になり、選挙戦を争えなかったことを受け、「政策論争が無かったことは残念なこと。新しい町長がどんな人で、何をしたいのか分からないという思いが多くの町民にあることは承知している。住民の話を積極的に聞いていきたい」とした。
無投票で信任されたことについて後援会長の関谷明生さんは「市村町長の後は桜井さんだという認識が多くの町民にあったことが無投票につながったのではないか。桜井さんには民間の感覚、幅広い人脈のネットワークを生かして町政を変えてほしい」と話し、後援会幹部は「無投票は残念だが、掲げた公約を実現するために働いてほしい」と求めた。
報告会では、市村良三町長が「桜井さんの邪魔はしないで、しっかり支える」とエールを送った。
女性部長の神戸佳代さんが「桜井さんは温厚で懐が深くてパワフル。女性がより美しく明るく、生き生きと活躍できる町にしてほしい」、青年部長の見海勝利さんは「桜井さん
らしく思い切って前進してほしい。私たちは後ろからしっかり支える」と声援を送った。
出陣式は告示日の午前、町商工会館で行われ、桜井氏は支持者約80人を前にして「本日は全力で町内を回ります。絶大なる支援をお願いします」と決意を述べ、市村町長は「天性の優しさと経営者としてのたくましさ、厳しさを兼ね備えた桜井さんこそ次の町政のリーダーにふさわしい」と期待を寄せた。
桜井氏は会館前で第一声を行い、この日のうちに町内全自治会を遊説し、きめ細かく対応する政治姿勢を示した。
小布施町長選は、4期の市村町長が2004年に関谷彰二氏との一騎打ちを制して初当選して以来3回無投票が続いており、今回で4回連続となった。
桜井氏は今月22日に初登庁、第9代小布施町長に就任する。
桜井氏は、農業と商業を共に生かす〝町全体で六次化産業〟、小布施町を観光を超えた〝現代の湯治場〟などを訴えてきた。