牧場に生息する希少な動植物の紹介や中学校での取り組みなど、それぞれの視点で魅力を伝え、これからの牧場の在り方を探った。
シンポジウムは「草原の里100選」を広め、山田牧場の多面的な魅力を知り、次世代につなげていくことが目的。村内外有志でつくる「山田牧場を愛する会」(会員45人)が初めて開いた。
会員のほか地域住民ら約70人が参加し、認定までの歩みや牧場に関わる人などの話に耳を傾けた。顧問を務める筑波大山岳科学センター准教授の津田吉晃さんは「認定は草原の魅力だけではなく地域が草原を維持するために取り組んできた成果。引き続き活動を前に進めていきましょう」などと呼び掛けた。
リレートークには高山中学生も参加し、江澤昊明さん(現墨坂中3年)は、「珍しい生物や植物、素晴らしい紅葉などがあり、山田牧場は奥が深いと思った。大事に残していきたい」と感想を話した。
同会代表の宮川和浩さん(65・荻久保)は「希少な動植物が草原を維持してきていることが再認識できた。世代を超えて課題を共有できた。牧場を次の世代につないでいく足掛かりになったと思う」と話していた