市民団体から提出された年度内決定の見直しを求める請願が9月議会で採択されたことを受け、当初のスケジュールを変更。今後は来年9月の策定に向け、市民と意見を交わしながら理解を求めていく。
市教委はこれまでに、保護者説明会や地域説明会を開催してきたほか、児童や生徒、要望のあった学校PTAとも意見を交換。「説明の機会をできるだけ設けてきた」とする一方、PTA総会時に開いた保護者説明会は、時間が限られていたため質疑応答の時間が取れず、地域説明会でも保護者の出席率が低く子育て世代の声を聞けなかったことなどを挙げ、「課題はあった」とした。
9月議会で採択された請願は「豊丘『学園構想』を考える会」が提出。他にも「須坂の『学園構想』と子どもの学びと育ちを考える市民の会」が署名を提出するなど慎重な検討を求める声が上がっていた。25日に開会した12月議会にも、高甫地区区長会から年度内決定の見直しを求める請願が提出されている。
市教委は、今後も保護者や地域住民から意見交換の要望があった場合は応じる予定。「学園構想を理解していただくことや不安を和らげる機会を大事にしていきたい。延長した期間を有効に使いたい」と説明した。半年間以上は延期しない考えで、「この間にさまざまな意見を聞き、修正が必要であれば検討していきたい」とした。来年6月にパブリックコメントを募り、9月の策定を目指す。
須坂学園構想は、現在の11小学校・4中学校・1支援学校を、将来的には中学校区ごとに四つの「学園」に集約。義務教育学校や小中一貫型学校の開校を目指す内容となっている。